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April 30, 2004
Soulhack / Forss
『Soulhack』試聴はこちら
(mp3)
機械vs人間
ドイツのDJ/プロデューサー集団、JazzanovaがCompostとともに主宰するSonar Kollektiv。コマーシャル的に肥大してしまった前者に較べ、非常に手作り感の高い作品、エッジの鋭いアーティストを次々に輩出している。過去一年のアルバム・リリースだけでも、Deyampert、Georg Levin、Meitz、Micatone、Reunion、Slope、そして一昨年リリースのJazzanova 『In Between』に参加のClara Hillと、レーベルのスタートから5年とは思えない程の勢いを見せた。
昨年のリリース・ラッシュの中でも同レーベルからForssの放ったデビュー作、『Soulhack』は特異なスモーキーさを醸し出していた。昨年の『Jazzanova Remixed』で、"Keep Falling"のリミックスを担当したスウェーデン出身の彼は、ブレイクビーツ+Jazzという、端的に言ってしまえばエレクトロニカにカテゴライズされるアーティストなのだろうが、それらの融合レベルの高さは凄まじい。
一貫しているのは、テンションの高いブレイクビーツ/スクラッチとそれに絡んでくるその他の音色の絶妙なバランスだ。ライブで演奏された部分とサンプル/デジタルな部分とが自然に溶けあい、決して機械的に陥いることなくオーガニックな感触を残している。毛色は違うがPrefuse 73あたりにも通ずる質感だ。
アルバム表題曲のT2はGilles Peterson 監修の『WorldWide 2』にも収録された、Forssの真骨頂たるトラック。Max/DSP的処理もほんのりと伺える柔らかなピアノのイントロから一転してザイロフォンを配したハードエッジなビートと骨太ウッド・ベースの入り乱れるブレイクへ。T3 『Funk for Nerds』でのビッグ・バンドとスクラッチをこともなげに織り込むその手法の豪放さも素晴らしい。彼がドラムンベース以降のアーティストであることを証明するT4 『Flickermood』、21世紀的エレクトロを垣間見せるT8 『Atomised』、そしてT11 『Tacit Knowledge』では又もビッグ・バンド・サウンドとダークなアンビエンスを壁に、それをブレイクに載せてゆく。ラスト・トラックT12 『Paradigm Sift』でのアブストラクトなサンプリングの使い方と生演奏のブレンディングも切れがあって良い。
Sonar Kollektivのサイトではアルバムの全曲が試聴出来る。彼らのレーベル・アーティストの作品に対する絶対の自信とリスナーへの誠意が伺えるだろう。
一昨年あたりからForssやCinematic Orchestraといったデジタル/アナログといった括りを凌駕するアーティストが出てきている。先日紹介した2 Banks of 4などもその範疇に入るだろうか。非常にエキサイティングなシーンが育ちつつあることは間違いない。
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(By Yuichi Okada )
【製品情報】
Amazon価格: ¥1,951
オリジナル盤発売:2003年
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April 29, 2004
On The Corner / Miles Davis
『On the corner』視聴はこちら
(Real Player)
「昔、ジャズはダンス・ミュージックだった」 グレッグ・オズビー(サックス奏者)
「どんな音楽だろうとラップできる。例えばR&Bでもジャズでもね」 DMC(RUN-DMC)
ジャズ、はっきり言ってよく分からない。60年代くらいのジャズをひたすら聞いた事もあったが、やはり理解するのが難しかった。どうもジャズというジャンルが苦手だったのだ。このCDに会うまでは――。(といっても、ジャズ愛好家はこの作品をジャズと認めないかもしれないが…)
ジャズは黒人の音楽だ。ロックもブルースもヒップホップも彼等が発明した。圧倒的な人種差別の中で、その日頃の悲しみを歌ったブルース。悲しみを忘れようと踊り狂ったジャズ。金のない黒人が既存する曲をサンプリングして、その上に日頃の愚痴をぶちまけたヒップホップ。そんな彼等の音楽は当然パワーがある。
Miles Davisはジャズ・ミュージシャンのなかでも特異な立ち位置だ。1960年代にジャズ歴史の中でクールというジャンル(?)を生み出し、1972年にこの作品でファンクに近づき、『Bitches Brew』はサイケ、遺作『Doo-Bop』は、なんとヒップホップである。
先見の明があるのかミーハーなのかは知らないが、彼の作品は結果として後世に名を残している。 彼は「自分の音楽に合わせてブラックキッズが街角で踊ってくれれば、それが最高の賛辞になる」と語っていたのだが、この作品はまさに踊るために作られたような感じがする。事実、最近のDJ達はこの作品をクラブで流しているのだ。
発売当時、あまりにもジャズの概念から逸脱しリスナーの度肝を抜いた本作。前衛音楽と呼ぶべきか彼のオリジナリティーと呼ぶべきか、30年以上経った今も朽ちることはなく愛され続けている。
(By Koichi Yamamoto)
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Amazon価格:¥1,377 (税込)
CD発売:(2000/08/01)
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April 23, 2004
Sangatsu / Sangatsu
『Five Days』試聴はこちら
(mp3)
音にまつわる映像etc
サンガツについて知っていることは、あまり無い。日本人、ヴォーカルがいない、ドラムが二人いる、ギターが二人、ベースが一人。だけど彼らの音楽はそういった編成の奇抜さとは無関係に、ポップミュージック/ロックの文脈から自由に、無理せず逃れていこうとする。燃え上がるようでも無く、ドス黒くもない。彼らの音楽は常に平熱を保ったまま静かに、揺らめいている。
サンガツはトータス以降の(ネーミングとしてはどうあれ)ポスト・ロックの流れにあるバンドだ。そしてこの作品は彼らのデビュー作であり、3曲入りのれっきとした「アルバム」である。プロデュースは御大ジム・オルーク、と帯に載せてあるけれど、別段トリッキーなプロダクションではない。尖りつつも暖かさを第一に置いた丁寧な造りだ。
そして全てはこのT1 『Five Days』に集約されている。繰り返される主フレーズと、それにゆったりと絡むメロディ。決して激しく主張しないこのスタイルは安易に聞き流されもするし、ラウンジ的にも扱われてしまいかねない。しかし端正な曲の構成がそういった事態を周到に排し、そしてバンド全体のダイナミズムがさらに大きなうねりを生み出す。続くインターミッション的T2を挟んだ T3 『Report』 の程よい緊張感とインプロ・セクションの緩急といい、このアルバムはヴァーチャルな映像作品とでも呼びたくなる、一つの流れをもった豊かなイメージを喚起してくれる。
それぞれが10分を超えるこれらのトラック(T3に至っては20分強)は、普段ポップミュージックのフォーマットに慣れた耳には異質に響くかもしれない。だが、4分間には詰め込めない必然性がそこにはある。彼らの描く世界はとてもスロウに連続する、綴れの映像なのだ。
ゆったりとした休みの日に、何もしていないときに、ほんの何十分をその世界で過ごすのも悪くない。
ジャケットが象徴するような眩しく晴れたり、といって雨が降り出すこともない、そんな気分。今の時代が常に忘れがちな、フラット/中庸であることの大切さを、彼らは示してくれる。
Sit Back, Relax, and Enjoy Your Flight.
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(By Yuichi Okada )
【製品情報】
Amazon価格: ¥2,940
オリジナル盤発売:2000年
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Lost in Translation / OST
『City Girls』試聴はこちら
(Flash)
王の帰還
何に驚くといえば、ソフィア・コッポラのサウンドトラックに注ぐ情熱とこだわりだ。日本でも公開の映画 『Lost in Translation』 のサントラに並んだメンツをみてもつくづくそう思う。前作 『Virgin Suicide』 でラストに流れるAIRの起用の仕方といい、昨今の映画には無い音楽的な側面での整合性も生み出した彼女だ。単に映像を際立たせるだけではない、音楽を常に切り離せない一つの物として扱うその姿勢は尊敬に値する。
今作でも注目を集めたのは、グラスゴー出身、My Bloody ValentineのKevin Shieldsが楽曲を提供したことだろう。彼を再び表舞台に引き上げたコッポラには惜しみない喝采を挙げたい。
80年代初頭に活動を始めたこのバンドが1991年発表した 『Loveless』 は、シールズの狂暴でメロウな音世界が完璧なまでに具現化された、ブライアン・イーノの言によれば、 「ロックの新しいスタンダード」を作り上げたアルバムだった。
問題はそのアルバムの完成度があまりにも高かったことだ。その後まもなくして、バンドはいっさいの活動を停止、今日まで沈黙を保っている。いや、その間、Kevin Shields自身はプライマル・スクリームを初めとした、プロデューサー/リミキサー業に携わってはいたが、数年ごとに持ち上がるバンド再結成/新譜リリースの噂は、流れては静かに消えていった。
このアルバムにはボーカル曲も含め、シールズの手による4曲が収録されている。上記のサイトでもサントラの一部が試聴出来る。T1 『Intro/Tokyo』 からT2 『City Girls』 の流れにはちょっと胸が締めつけられるような甘い切なさがある。加えてT6、T10、T14が彼によって書き下ろされた曲だ。
他に先日紹介したSquarepusherによるアンビエント(T3)、AIRの未発表曲 T12 Alone in Tokyo、Cornelius = 小山田圭吾が監督に推薦したという、T9 はっぴぃえんど 『風を集めて』、そしてMy Bloody Valentine(T12)、Jesus And Mary Chain(T15)と、いずれの曲も映像内で最大の効果を生み出している。
もちろん映画自体も素晴らしい。一見のエキセトリックさの下に流れる、ユニバーサルなテーマ。このサイトの趣旨を無視してレビューしてしまいたいくらいだ。ぜひ劇場で体験してほしい。
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(By Yuichi Okada )
【製品情報】
Amazon価格: ¥2,520
オリジナル盤発売:2003年
蛇足になるけれど、映画の公開に合わせたのかどうか、My Bloody ValentineのシングルBサイド、未発表曲を集めたアルバムが発売される。こちらも機会があればぜひレビューしたい。
『ロスト・イン・トランスレーション』、日本のオフィシャル・サイト、及びサウンド・トラックのオフィシャル・サイトもオープンしているようです。さらに詳しい各トラック/アーティスト、サントラ製作の裏話なんかも乗っていて面白い。
DVDが今年の12月3日に発売されます。
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April 21, 2004
Ultravisitor / Squarepusher
我が道を行くことの難しさね…
とにかく彼は音楽が好きなのだろう。所属レーベルであるWarpからのリリースだけでも軽く10を超え、勿論そこにはないAphex Twin主宰、Rephlex発のマテリアルもある。過去10年弱の活動から生み出された諸作の数々からは、音のクオリティ云々を創作の衝動とそのスピードが凌駕する様が見て取れる。これらがほぼ全てたった一人の人物によって(レコーディング、ミキシングも含めて、だ)作り上げられているのだから、SquarepusherことTom Jenkinsonの出所不明な多作振りには驚かされる。
数ある作品の中で、クリス・カニンガム監督(他にビョーク、マドンナなどクリップも手がける)のPVでスマッシュ・ヒットした『.common My Selector』収録、『Big Loada』の知名度が高いだろうか。実質デビュー作となった『Feed Me Weird Things』、フュージョン・ファンが食いついたせいでその後の方向性に多大な(マイナスの?)影響を残してしまったといわれる初期代表作、 『Hard Normal Daddy』も挙げておきたい。
ドラムンベースを軸に、ジャズ・フュージョン(=ジャコ・パス的)作法のテクニカルなエレ・ベースに様々な音響的加工を施し、さらにチープなシンセ/ドラムマシンをサンプラーでみじん切りにした後、ふんだんに散りばめる。お気に入り機材はTB-303とTR-707、そしてYAMAHA DX-21。サンプラー、ディレイ、フィルターを駆使して、出来上がるはスダンダードの概念から大きく外れた規格外品だ。
いつかのインタビューで、自分はまっとうなダンス・ミュージックを作っているのに、なぜあらゆるDJから無視されるのか?と嘆いていたけれど、今年発表のアルバム『Ultravisitor』、特にT3 『Iambic 9 Poetry』 は多方面に訴求力を持ったトラックだろう。メロウなチルアウトからスタートして徐々にSQP的カオス・グルーヴに突入していく一曲。彼のスタイルの典型とも言える。 T1 『Ultravisitor』 でのクレイジーに切り刻まれたビートと原型をとどめないベース・ライン。 Auteche、Richard James Album以降のAphex Twinに肩を並べる出色の出来だ。そして T4、T14そして T15で見せるロマン情緒全開の彼も見逃せない。なんといっても前作まで影を潜めていた、彼のどこまでもポップなメロディが前面に出てきている。
ポップ的メロウさとエレクトロニックの狂気。この二律背反的な姿勢が、彼を常にメインストリームから阻害している。翻ってみれば、そこに迎合や妥協は存在しない。我が道を行く過程で発生する犠牲や孤独を逃げること無く受け止めることで、彼は一歩ずつ、前進している。
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(By Yuichi Okada )
【製品情報】
Amazon価格: ¥1,544
オリジナル盤発売:2004年
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April 19, 2004
Mystere des Voix Bulgares / Bulgarian State Radio
『Pilentez Pee (Pilentze Sings)』視聴はこちら
(Real Player)
TVCMを始め、実は私達も日頃よく耳にしているブルガリアの伝承音楽。一般にはブルガリアンボイスという呼び方で知られているが、実はこのCD“Le Mystere Des Voix Bulgares”からの商標なのだとか。この地方の趨勢、度重なる異民族の侵攻とそれらの長い圧政の歴史からなのか『独り者のおじいさん』という寂しげなものや『夜の集』『小麦の穂が寝ているふりをする』という怪しげなもの、想像力を掻き立てられるような暗示的なタイトルが目をひく。
モーダルな声部の動き、低くうねるドローン、加算リズムやビザンチン音階。抑制の効いた響きの中に色々聞こえてくる。まるで南フランスの僧院のエコーやコーカサスの深い森、その先の中央アジアの冷たい夜も、地中海を渡った北アフリカや中近東の色鮮かな景色まで見えるようだ。盛んな移動と交流があったのだろう。それなのに嬉しさよりはむしろ悲しさを覚えるのは、オスマントルコの抑圧を謡うスラブの小作人達の悲哀なのかもしれない。一曲が過ぎる間に幾つもの異なる生活の場所や時間、匂い、それに人々の感情や身振りが、同時に違う方角から重なり合いながらやって来ては消えていく…そんな感じがする。
ところで、ショパンやブラームスといった後期ロマン派の巨匠達もその書法に東欧音楽のスタイルを反映させようと努めたが、後のサティやバルトークによるより核心を得た模倣が、それまでの古典音楽を相対化し現代音楽への扉を開いた事は象徴的な出来事だろう。二人がグレゴリオ聖歌等で知られる地中海側の古代音楽にも取材している事を考え合わせてみれば、西欧文明とその起源の隠蔽までを批評する事も可能なのではないだろうか。
(By 芳村皇© 2004.)
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Amazon価格:¥1,959 (税込)
CD発売:(1990/10/25)
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April 18, 2004
Tempo = Avanco / Tamba Trio
『Nuvens』試聴はこちら
(mp3)
そう、彼らはただ神に近づきたかったがために、別天地を目指した。
Tamba Trioはボサノヴァ最盛期の60年代初めに結成された。トリオのリーダーでもあり、クラシックの素養からかガーシュウィン、ドッビュシー、ラヴェルといった印象派の影響をすら垣間見せるピアノ兼作編曲者のルイス・エサ。グループ名の由来ともいわれるオリジナル打楽器「タンバ」を発案、独特のバランソ(グルーヴ)でバンドの母体を成すドラムのエルシオ・ミリート。そしてかのジョアンも絶賛したヴォーカルとベース、サックス、フルートまでこなすマルチ奏者ベベ−ト。
凡百のトリオを超えるポテンシャル、それをまとめあげる強固な音楽へのこだわりを備えたタンバ・トリオ。今回はボサノヴァがMPBへと移ってゆく過程で常に「一歩先」を標榜した彼らの原点と個性の伺える一枚を引き合いに出そう。
デビュー以前からプロとして様々なアーティストのバックを務めたタンバ・トリオが、1962年の一作目に続き発表、そのスタイルを確立した2nd『Avanco』、3rd『Tempo』。ミリートの刻むリズムを軸に、各楽器を絶妙に配するエサのアレンジ、ベベートのまさにボサノヴァ的ヴォーカルと柔らかなソロ、そして独特なコーラス・ワークと、どちらのアルバムも実に多彩で、しかも密度が高い。
勿論、アルバムにはT8『O Amor em Paz』、T13『Garota de Ipanema』やT14『Mas Que Nada』といった有名曲も収録されているけれど、それぞれに施されたエサのボーカル・アレンジが素晴らしい。T2『Nuvens』で見せる印象派/ガーシュウィン的ラウンジ感、T4『Barumba』のスリリングなリズム/コード・ワークとソロの絡み合い、ボッサ・スタンダードをタンバの世界に引き込んだT19、20、T23で見事に描写するサンバとボサノヴァの温度差、そして2ndのラスト・トラックでもあるT24『Esperanca』の重厚でありつつ透明感のあるストリング・アレンジと、この一枚に初期タンバ・トリオの全てが詰め込まれている。
ボサノヴァの神様をジョアンに例えれば、タンバ・トリオは彼の世界に近づくためにあえて新しい地平を開拓した先駆者たちだった。そのトリオ編成を超えた幅の広さ、40年後の今も彼らは「古き良き時代」を超えたモダンな手触りを伝えてくれる。
因みに現在2nd、3rdの2 in 1がCDで入手可能です。ボサノヴァ天国日本に、サウーヂ!
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(By Yuichi Okada )
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Amazon価格: ¥1,663
オリジナル盤発売:1963-64年
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April 17, 2004
69/96 / Cornelius
小山田圭吾。89年に小沢健二率いるFLIPPER'S GUITARとしてデビューし、その後に3枚のアルバム、5枚のシングルを発表した後、91年にツアーをキャンセルしての突然の解散。
解散後は、トラットリアレーベルのプロデューサーとしてカヒミ・カリイやピチカートファイブをプロデュース。
そして93年シングル『太陽は僕の敵 The sun is my enemy』でcorneliusとしてソロデビュー。1人なのにバンドのような名前をつけた理由は「Tシャツを作りたかった」ためとのこと(笑)。
僕がcorneliusを知ったのはちょうど本作が出た頃で、1枚のアルバムがめくるめく展開される短編映画集のようで好きでした。今はだいぶエレクトロニカよりなサウンドになっていますが、当時はもっとロック色が強く、T8 『Last Night In Africa』のオープニングで流れる「it began in africa」後の合わせは鳥肌もん。ギターのメロディーセンスと重いドラムのグルーブ感はROCKしまくってます。世界的デビューのステップにもなった次々作の『FANTASMA』も長々と書きたい超名盤ですが、敢えてその前の名作を紹介しました。
プロデュース業、サウンドクリエーター、デザイナー…。数々のジャンルを見事にこなし、世界にアピールしながらも、一人でゲームしながら遊んでる子供の様に思えるスタイル。
現在の彼は映像の方に力を入れていてアルバム『POINT』の中に入っているT8 『I Hate Hate』のPVなんか見ていただけると彼の昔と今を一気に楽しめるのでは。
(By Aren Suzuki)
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Amazon価格:¥2,905 (税込)
CD発売: (1995/11/01)
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April 15, 2004
Mokoondi / Mice Parade
『Open Air Dance』視聴はこちら
(Real Player)
昨今はコンピューターテクノロジーの発達のおかげで、ほとんどすべてと言っていいほどの音楽が何らかの形でパソコンに関わっている。ダンスミュージックの発展は、すなわちコンピューターテクノロジーの発展と置き換えてもいいだろう。しかし、それはある意味で音楽を人間の身近なものから遠ざけているのではないか…?
それを訴えているかのごとく、頑にパソコンから距離を置くミュージシャンが今回紹介するMice ParadeことAdam Pierceである。
彼はNYを拠点に活動するバンドThe Dylan Groupのドラマー。Mice Paradeは彼のソロワークであり、すべてのパートが彼の生演奏(一発どり)で成り立っている。当然一発どりなのでミスをする事もあるが、それすらもそのまま使ってしまうところが彼のこだわりなのだと思う。
彼はドラマーということもあり、曲も必然的にリズムが重視されている。曲の中にはドラムが3つ使われている曲もあったりした。彼のドラムは個性的で、つんのめるような感覚を味わう事ができる。グルービーで疾走するような感じとでも言うべきか、ドラマーの人には是非聞いていただきたいと思う次第。
音楽の基本的な構成はジャズであり、複雑なビートとこれまた複雑な上音が重なりあっている。左のドラム3拍子、右のドラム4拍子、上音7拍子などとにかく複雑で、最初聞いた時は意味が分からなかったが、その中に隠れているグルーヴを発見する事ができた時、彼の虜になってしまった。
このアルバムは通算3枚目になり、前2作と比べるとますます複雑な構成になっている。彼はポップミュージックが大嫌いらしく、その音楽シーンに対するアンチテーゼ的な意味合いが込められていると本人はインタビューで言っていた。
メロディの方は上音にビブラホォン、ギター、中国琴、フェンダーローズなどを使っていて非常に優しい感じになっている。どこかアジアを彷佛させるような暖かく、この点は非常に聞きやすくなっている。しかし、彼の音楽は好き嫌いがはっきり別れるので、あなたの耳で是非判断してもらいたい。
(By Koichi Yamamoto)
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Amazon価格:¥1,524
オリジナル盤発売:(2001/03/06)
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April 13, 2004
Introduction / Moodymann
『I Can't Kick This Feeling When It Hits』視聴はこちら
(Real Player)
アフリカ系アメリカ人が人口の70%以上で、1980年代アメリカ中から殺人都市と呼ばれるほどの犯罪率を誇る町、デトロイト出身のハウス・クリエイターmoodymannが今回の主役。自らを“不機嫌な男”と名乗るだけあって曲も独特の黒いオーラに包まれ、これが最高にかっこいい。
彼を中心とするデトロイトDeep Houseシーンは最近日本のクラブシーンで注目されている。彼の盟友Theo Parrishの来日イベントは2000人以上が西麻布yellowに集まり、その注目度の高さを示した。しかしmoodymann自身は日本人があまり好きではないらしく(理由は俺たちの音楽を真似しようとするから)、来日イベントもわざと週末を外すらしい。聞きたい奴だけ来ればいいというのである。そんな態度に惹かれる人も多いようだ。
音は基本的にローファイで独自の仕上がり、ざらついた感じを聞き手に与える。彼の音単体に対するこだわりは相当なもので、アルバム全体を通して感じられる。構成もミニマルで同じフレーズが淡々と続くのだが、独自の黒い雰囲気のなかに入り込めば心臓がドキドキしっぱなしだ。聞いていてスリリングである。「これがデトロイトか…」と感じられる作品。
(By Koichi Yamamoto)
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Amazon価格:¥1,741 (税込)
オリジナル盤発売日: 1997/11/18
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April 12, 2004
GQ on the EQ++ / Kid 606
『Staying Home From School』視聴はこちら
(mp3)
“21世紀はオタクの時代”という噂を最近良く耳にする。例えば、六本木ヒルズでの村上隆、映画でいうなら『MATRIX』やタランティーノの『KILL BILL』あたりも完璧にオタク・カルチャーだ。――という訳で、今回紹介するのがJAPANIMATION(ジャパニーズアニメーション)と猫をこよなく愛し、アメリカ南東部出身「世紀の変態エレクトロニカ・アーティスト」Kid606。
日本に住んでいると意外と気付かないものだが、日本人の作るアニメと漫画は、外国人にとって相当エキセントリックでオリジナリティ溢れるもの。実際、筆者はイギリスに少々住んでいたのだが、そこであった現地の若い人はよく日本のアニメを知っていた。『Seven Stars Fist(邦題:北斗の拳)』、『ドラゴンボール(英題同じ)』に至っては専門店すらあった。さらには、私自身も知らない日本のアニメを知っている輩まで現れ、話に困った事すらある。
私たち日本人は、音楽にしろ、映画にしろ海外モノに憧れを抱いているのは確かな事だと思うが、外国人にしてみれば、なぜもっと自国の文化に誇りをもたないのか?と思うのだろう。
話がそれたので、kid606に戻る。この男はなかなかに手強い音楽家で、聞けばわかるが、音楽とカテゴライズする事に抵抗を覚えるような曲が多々ある。
T3『ginza』は名前の通り、銀座のどこかのお店で録音したと思われるわけのわからない会話をサンプリングしてそれをループさせその上に縦横無尽にシンセの音が駆け巡る。T4『Dandy』は音楽というよりは映像に近い曲だと思う。メロディは基本的にエモーショナルな感じがして心に訴えるモノがある。日本人はいわゆる泣きメロが好きだと思うが、おそらく彼もメロディに重点を置いているのだろう。
(By Koichi Yamamoto)
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Amazon価格:¥1,633
オリジナル盤発売:2001/06/19
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April 11, 2004
Illmatic / Nas
『World Is Yours』視聴はこちら
(Real Player)
今年でNas『Illmatic』が発売されてから10年が経つ。このアルバムを聞いてからHip-Hopを始めましたという人は数知れず、Hip-Hopを語る上で避けては通れない、文句なしのB-Boy’s バイブルだ。
今回はその10周年を記念してCD未発Remix4曲+新曲2曲が加えられた-10th Anniversary Platinum Edition-が発売されたので、あえてAmazonにはそちらをリンクしている。
本作は彼にとってのデビュー・アルバムであるが、NasのライムはNYクイーンズでのゲットー・ライフを現実的に描いたとして高く評価された。しかし『Illmatic』といったら、やはりNasを囲む最強のプロデューサー陣であり(よく言われている話であるが)、お互いが「お前には負けないぞ!」という意気込みで作っているため、10曲ある中、全てが個性を放ちまくりのシングル級。
アメリカのHip-Hopマガジン『The Source』でもしっかり最高ランクの五本マイクを獲得し、いやもう本当に文句ないっす。アルバムを聞いてるとビートに乗って自然に頭が縦に揺れる揺れる。
ちなみにその最強プロデューサー陣は、GangstarのDJ Premier、Pete Rock、A Tribe Called QuestのQ-tip、Main SourceのLarge Professor。ん~、とんでもない顔ぶれ。これだけの人間が新人であるNasに曲を提供するとは、やはり彼のスキル、才能がズバ抜けていたのだろう。
「この頃はよかった~」なんて言いたかないけど、最近の聞いていると、やはりそうなのかな。ちなみにNas、この後リリースした2nd『It was Written』ではセルアウト(売れ線狙い)だと言われ、ストリートから反感を買っている。別に悪くはなかったのだが、やはり『Illmatic』の衝撃が大きかったため、彼には皆が期待を寄せていたのだろう。
とにかく歴史に残る文句なしの名盤!!
(By Kochi, I)
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Amazon価格:¥1,758 (税込)
CD発売:2004/03/30
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April 10, 2004
Type III / Paris Match
『Deep Inside』視聴はこちら
(Real Player)
“大人のための音楽”をコンセプトに展開するaosis records。その中の顔と呼べるユニットが、古澤大、杉山洋介そしてミズノマリからなるParis Match(パリス・マッチ)だ。
彼らの音楽を表現するなら“大人のクラブ・ミュージック”と言えるだろうか。「J-POPなんてダサくて聞けない!でも日本語聞きたいしー、何がいいかわかんな~い」ってな人には、まさに打ってつけ。
また、Wyolicaやorange pekoeは知られてきちゃったので、ちょっとした音楽通として車に乗せてドライブの際、助手席の女性に「いいね、何これ~?」と聞かれて――「だろ?」(最高に気持ちE言葉の一つ)と答えるには今、これしかない!
古澤と杉山の両氏が奏でるナチュラルで花のあるお洒落サウンドに、何といっても透き通ったミズノマリのヴォーカルが最高。SadeやThe Style Councilなんかが好きな人にもオススメだ。
今回紹介した3rd『Type 3』以外のアルバムももちろん要チェック。気になる人は、aosis recordsのオフィシャルサイトから発売しているほとんどの曲を視聴できるので、“大人の音楽”を心行くまで堪能してほしい。
(By Koichi, I)
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Amazon価格:¥2,588
オリジナル盤発売:(2002/06/21)
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April 05, 2004
Bye Bye / Domotic

デビューからたった2年、いまやフランスのエレクトロニクスレーベルACTIVE SUSPENTIONの顔となったDOMOTIC。 先日O.LAMM、JC.DC、DAVIDE BALULA(同レーベル)と共にジャパン・ツアーを果たし日本でも大きな評価を得る(彼ら自身も日本のリスナー達のセンス、音を聞く姿勢に感心したようですが)。デビューアルバムの本作は幼少の頃に両親からのプレゼントでもらったアナログシンセときめ細やかな電子音を使い、独自の空間を作り出し、暖かく心地よい仕上がりになっています。
収録曲はどれも聴きやすく、T1『Cyclatron』の初っ端から「こんな単純な音に引きつけられるなんて!」と嬉しくなってしまいます。T5『Durchkomponiert』はメインのテンポよいメロディと、バックに流れるゆったりとしたリバーブの絶妙なバランスは、無機質でありながら気持ちいい展開をしてくれ、聞く人の耳だけでなく体中をプチプチと刺激してくれるよう。僕個人のイメージは『ミクロの宇宙』といった感じです。
とってもオシャレでポップなレーベルACTIVE SUSPENTION。子供心をモットーにPLAYし続ける彼らのアプローチに今後も期待です。
(By Aren Suzuki)
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オリジナル盤発売:2002年
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April 01, 2004
Green World / Brian Eno
『The Big Ship』視聴はこちら
(Real Player推奨)
1975年自動車事故で軽傷を負い、身動きするのが面倒だったイーノ。ベッドで友人が持ってきたハープのレコード音は片チャンネルしか出ず、しかもとても小さな音量だった。仕方なくそのままの状態で聞き続ける。その時、外の雨音の隙間を縫って時々聞こえるその微かな音楽が、音楽というよりむしろ環境の一部をなすものとして現れ、彼は音楽の一つの形を見出すに至った…。これがブライアン・イーノの生んだAmbient(アンビエント)というジャンル誕生の瞬間である。
ブライアン・イーノ、彼は70年代初頭Roxy Musicというバンドのサウンド・エンジニアとしてシーンに現れ、脱退後自らの音楽を追究し続けることで数々の名盤を生み出した。彼の活動は多岐にわたり、一言で音楽家といってしまう事も躊躇してしまうほどだ。本も執筆しているし、自分の求める音楽を作るためにその音楽を作るソフトを開発したりもしている。そのソフトを用いて音楽を再生すると一度として同じ音にはならないという。
ちなみにWindows 95『The MicroSoft Sound』の起動音を作ったのも彼。今や世界的なロックバンドU2やDavid Bowieをプロデュースしたのも彼である。ブライアン・イーノの影響を受けた音楽家は数知れず、その影響力はこのレビューを読んでいるあなたの手元のCDにも必ずどこかで関係しているだろう。
今回紹介するCDは、アンビエント・ミュージックを完成させる以前の作品で1975年に世に出た。中身を簡単に言えばイーノ音楽の過渡期だろう。このアルバムの中には、初期のロック的な音楽と後のアンビエント・ミュージックの片鱗を垣間みる事ができる。『Another Green World』というタイトルから想像できるように不思議な作品にしあがっている。インストと歌ものが半々で収録されていてイーノの“ふにゃふにゃしたヴォーカル”が聞けるのがおもしろい。しかし、個人的には圧倒的にインストのほうがかっこいいと思う。T5『The Big Ship』、T11『Becalmed』、T12『Zawinul』は時代を超越しており、2004年の今聞いてもなんの古さも感じさせない。
人間の強さ、弱さ、哀しさ、美しさを感じさせてくれるこの作品。そしてブライアン・イーノ、一生色褪せる事はないでしょう。
(By Koichi Yamamoto)
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【製品情報】
Amazon価格:¥1,416
オリジナル盤発売:(1987/05/18)
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